« 法医学リーズン《45》 | トップページ | 法医学リーズン《47》 »

2008年8月22日 (金)

法医学リーズン《46》

2 鈍器による創傷
  法医学上、鈍器(鈍体)とは、鋭い刃がないものや先がとがっていないものを
 総称します。ですから、石塊・丸太・鉄棒・ビン類・下駄などの物体はもちろんの
 こと、手拳・膝・歯・爪などの身体の一部も、この鈍器(鈍体)に含まれることにな
 ります。
  鈍器による創傷は、その鈍器の種類や鈍器が身体に作用した方法・強弱な
 どによって異なった性状を呈しますが、通常、皮下出血・表皮剥脱・挫創・裂創
 に分けられます。
 (1) 皮下出血
    鈍器で身体を打撲あるいは圧迫された場合に、皮膚の下の毛細血管が
   破れて出血し、その血液が皮下組織内にたまることを皮下出血といいます。
    皮下出血は、わずかな打撲や圧迫でも生じるもので、それのみ単独で見
   受けられるものと、表皮剥脱や挫傷などの周囲に生じているものとがあり
   ます。
    なお、心臓が止まった後には、皮下出血は起こりませんので、死体に皮
   下出血が存在する場合は、死者が生存中に何らかの理由により受傷した
   ということになります。
   ア 皮下出血の好発部位
     皮下出血は、打撲あるいは圧迫された場合には、身体のどこにでも生じ
    ますが、特に、皮下近くに骨のある身体の部分では、わずかな打撲・圧迫
    でも生じます。
     なお、小児や老人などは血管が弱いことから、皮下出血ができやすいと
    いわれています。
   イ 形状・程度
     皮下出血は、鈍器(鈍体)が身体に作用し、皮下組織が圧迫されることに
    よって血管が破れて生ずるものですから、身体に作用した鈍器等と同じ
    形状を示すのが通常です。したがって、皮下出血の形状から凶器等の形
    状を推定することができます。
     もっとも、眼瞼や陰のうなどのように、皮下組織が少ない箇所では、小さ
    な血管が切れても出血が強く、変色及び腫脹が強くなりますから、必ずし
    も鈍器等と同じ形状を示しているとは限りません。
   ウ 色調等
     皮下出血を起こした部分は、当初赤くはれ上がっているのが通常ですが
    時間の経過とともに腫れが引き、その色も次第に黒味を帯びていき暗紫
    赤色に変化します。そして、受傷後5~6日ころから黄色味を帯び始め、
    8日くらいで黄色になり、2~5週間で完全に消失してしまいます。  

|

« 法医学リーズン《45》 | トップページ | 法医学リーズン《47》 »

事件分析」カテゴリの記事

学問・資格」カテゴリの記事

法医学」カテゴリの記事

社会」カテゴリの記事

コメント

拳も鈍器になるのですか。
当然、平手で殴られ、痣ができてもそうなりますね。

鈍器というから、何か器具を用いてのことだけと思いこんでいました。

投稿: 花と風景 | 2008年8月22日 (金) 21時11分

impact 花と風景さん
こぶしや足蹴りも当然鈍器です。
ボクシングの選手の場合のこぶしは凶器です。単純に言えば、刃器を除いた物は鈍器と解釈してよいのです。

投稿: イソップ | 2008年8月22日 (金) 21時28分

写真屋から、ライトボックスが入荷したとの知らせが。
仕事を済ませて夕方写真屋まで出かけましたが、フイルムを持参して、写真屋のライトボックスでフイルムを確認して遊んじゃいました。
2時間も、あーでもない、こーでもない、と店員が3人代わる代わる入れ替わり、写真談義でした。

先程家に帰って来たけど、疲れてしまい、自分のライトボックスとルーペは明日になってから箱を開きます。

光に透かして眺めるのとは全然違って、ピンボケもハッキリ分かりますね。

投稿: 花と風景 | 2008年8月24日 (日) 21時36分

impact 花と風景さん
いよいよ来ましたか。楽しみですねー。
当然ご存知とは思いますが、ライトボックスの光源は昼光色に合わせてありますので、正しい色が再現されるようになっています。したがって、ルーペで確認することによってプリントした場合の色が分かります。
また、ピントの山も把握しやすいので、小さなブレや最小錯乱円との差異もつかみ易く小さなボケも検出確認出来ますので大いに活用し、楽しんでください。

投稿: イソップ | 2008年8月24日 (日) 22時01分

イソップさん、今晩は。

明日の予告をお知らせにまいりました。

私のブログで最初のリバーサルネガと、ライトボックスなどを紹介する予定です。

投稿: 花と風景 | 2008年8月25日 (月) 21時15分

impact 花と風景さん
そうですか。ジックリ見させてもらいます。
同じ画面がデジでもあるといいのですがね。
楽しみ、楽しみ!!

投稿: イソップ | 2008年8月25日 (月) 21時53分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/181265/41751689

この記事へのトラックバック一覧です: 法医学リーズン《46》:

« 法医学リーズン《45》 | トップページ | 法医学リーズン《47》 »