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2008年8月15日 (金)

法医学リーズン《44》

~損 傷 死~

1 概 説
  損傷死体についての自他殺の判断は、比較的容易であるといわれていま
 すが、それは、窒息死の場合に比べて容易であるということであり、様々な
 形態の損傷を伴う死体について、それが自殺であるか他殺であるかを判断
 することは、決して簡単なことではありません。
  また、損傷については、創傷の分類や形状などに難しい法医用語が数多
 く用いられていますので、これらを正しく理解するのもまた大変なことです。
 (1) 定 義
        損傷とは、種々の物理的又は化学的刺激によって身体に障害を起こす
  ことをいいます。そして、損傷は、一般的に傷(きず)という言葉で言い表され
  ていますが、法医学上は、創(そう)傷(しょう)とに区分して用いられていま
  す。すなわち、切創や割創のように、皮膚が切れたり割れたりして傷口が
  できた損傷をといい、皮下出血のように、皮膚が切れたり裂けたりしてい
  ない損傷をといっています。
 (2) 創傷の分類
    創傷は、損傷を負った身体の臓器や組織を基準にしたり、創傷の性状
  を基準にしたりしていろいろな損傷に分類されていますが、ここでは、鋭器・
  鈍器その他の外力の種類を分類基準とする分類に従って説明していきま
  す。そして、その分類によるそれぞれの成傷器等と創傷については次の
  とおりです。
   
   外力の種類による分類
  ① 鈍器による損傷
   ○ 成傷器等
     石・丸太・鉄棒・ハンマーなど
   ○ 創 傷
     表皮剥脱・皮下出血・挫創・裂創

  ② 鋭器による損傷
   ○ 成傷器等
     刀・包丁・鎌・なた・斧・まさかり・ナイフ・かみそりなど
   ○ 創 傷
     切創・割創

  ③ 尖・刺器による損傷
   ○ 成傷器等
     針・釘・錐・千枚通し・アイスピック・あいくち・槍など
   ○ 創 傷
     刺創(刺切創を含む)

  ④ 銃器による損傷
   ○ 成傷器等
     けん銃・小銃・空気銃・猟銃など
   ○ 創 傷
     銃創(弾創・射創)

  ⑤ 特殊な原因による損傷
   ○ 成傷器等
     火・熱湯・毒物・電気など
   ○ 創 傷
     火傷・凍傷・腐食創・電撃創  
    

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コメント

学問って難しいんですね。

傷にも細かい分類が必要なんですね。
凶器の特定が犯人の確定に欠かせない、包丁かナイフか・・・。

傷を見れば判るんですか?


田吾作は刃物が好きで、10種類ぐらいあります。

投稿: 田吾作 | 2008年8月16日 (土) 03時34分

impact
このへんから、よく小説なんかの題材にされる刃物などの話しに入ります。
法医学の面白さは観察による肯定的推理が犯人に結びつくことが多々あることではないでしょうか。
創傷を観察して刃物の種類を推理特定し、犯行の状況を解明し、犯人像を割り出すというのは理想的醍醐味というものではないでしょうか。

人間は、刃物に対する憧れのようなものを持っています。日本人は特に、昔から名刀といわれるものに強く惹かれるようですね。
刃物を何本持っていようと、正しい所持をしていれば何も問題はありません。

投稿: イソップ | 2008年8月16日 (土) 08時49分

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