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2008年6月

2008年6月29日 (日)

一期一会・・・花を訪ねて〔11〕・静かな競演

『作品の優劣ではなく、それぞれに、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0031          副題「静かに!静かに!」Q01107
 雑木林の木陰にひっそりと咲いているのを見付けました。名前の通り静かにです。でも、かよわそうな訪問者が独りだけいました。これも静かに・・・
 §RVP F

※ HCOP作品 №0123          副題「隠れて二人」
Q01115
 二人だけならまだ静か。三人になるとどうなるか?
 だから、「さんにんしずか」という花はない!? 
 §RVP 100

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2008年6月27日 (金)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔10〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0056          副題「空へ羽ばたく」

Q01110
 ピンクからオレンジに色移りする独特の主張がそこにある。
 この造形はどのようにして出来るのだろう。

 § RVP

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2008年6月26日 (木)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔9〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0090          副題「紫紺の踊り子たち」

Q01113
 地から湧き上がる様に手を頭上にかざし、ボレロを懸命に舞って見せてくれた。
 雑草の中に可憐に頑張って咲いていた花たち、感激し、接写するのを忘れてしまった。

 § RDP Ⅲ

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2008年6月24日 (火)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔8〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0033          副題「赤い皿とウエハース」

Q01108
 厚めの赤い皿にクリームのたっぷり入ったウエハース。
 美味しくて何本でも食べられそう!

  § RVP 100

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法医学リーズン《43》

(2)  固形物等吸引による窒息死
   子供がおもちゃや硬貨を飲み込んだり、あるいは、老人がもちを喉に引っ
  掛けて窒息死するなど、その大半は過失です。しかし、口腔内に布類等を
  押し込んで窒息死させる他殺も考えられます。
   死体所見は、鼻口閉塞による窒息死と同じですが、内部所見として、気道
  内粘膜に表皮剥脱や皮下出血を伴うことがあります。
   死体所見からの自他殺の判断は、ほとんど不可能に近いものですから、
  鼻口閉塞による窒息死のところで説明したような点に留意して判断すること
  になります。
(3)  胸部圧迫による窒息死
   工事現場において土砂が崩れ落ちて胸部を圧迫し窒息死するものや、胸
  部を工場の機械にはさまれて窒息死するものなど、そのほとんどは過失によ
  る事故死です。
   しかし、過去に暴力団員が土中の穴の中に対立する暴力団の組員を生き
  埋めにしたという事案がありました。
   死体の外部所見としては、顔面に圧迫によるうっ血が顕著に現れ、また、
  顔面・頸部・胸部・背部等に損傷を負い、しかも、骨折を伴っている場合が多
  く見られます。

※ 次回からは、損傷死を解説します。

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2008年6月22日 (日)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔7〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0029          副題「空に向かってのびのびと」             

Q01106
 のびのびと下から咲き上げてゆく勢いに強さを感じました。
 ちゃんと、花穂の根元には蜂が来ていました。自然の共存ですね。

 § E100SW

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2008年6月21日 (土)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔6〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに、撮影のいきさつ、使用資機材、構図の組立、発色の忠実度など、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0020          副題「木陰で静かに」

Q01105
 花魁の唇のように何とも毒々しい赤色、撮影のチャンスは一度だけ、木に咲く花なんです。それも、薄日の射す木陰のところに。
 名前は分かりません。ご存知の方、教えて下さい。

 § RDP Ⅲ

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法医学リーズン《42》

6  その他の窒息死
 (1)  鼻口閉塞による窒息死
    鼻・口を圧迫して窒息死するものとしては、例えば、乳児に授乳している
   うちに母親が寝込んでしまい、乳房によって乳児の鼻・口をふさいで窒息死
   させるものとか、就寝中の乳児の顔に布団が掛かり、その布団が鼻・口を
   ふさいで窒息死するものなどがあり、そのほとんどは過失によるものです。
    しかし、中には、手・衣類・布団などで鼻・口を圧迫して殺害した例もあり
   ますし、この方法を扼殺と併用した事例もあります。
   ア  死体所見
      死体は、一般的には他の窒息死と同じ外部所見を呈しますが、顔面
    のうっ血・腫脹や眼瞼結膜等の溢血点は通常発現せず、仮に発現しても
    わずかです。
      ところで、顔面のうっ血・腫脹及び眼瞼結膜等への溢血点の発現理由
    については頸部圧迫による窒息死のところで、圧迫により頸静脈が閉塞
    されるためであると説明しましたが、それでは、鼻・口を閉塞するだけで
    頸部を圧迫しない窒息死の場合に、なぜ、わずかでも溢血点が発現する
    のかという疑問が生じると思います。
      この点については、
    ① 窒息により血圧が上昇し、細い血管の抵抗の弱い部分が破たんする
     ため(三木・法医学)
    ② 窒息により血中の酸素量が少なくなると毛細管は障害され漏れやすく
     なる上、カテコールアミンのような物質が大量に増加し、さらに毛細管の
     障害を悪化させ出血を引き起こすため(石山・法医学ノート)
         などの理由が挙げられています。ただ、頸部を圧迫したときのように直接
    的な原因はないわけですから、溢血点の発現の程度は、頸部圧迫による
    窒息死よりも低く、特に乳幼児の場合には発現しないことが多くなります。
   イ  自他殺判断上の着眼点
      死体所見だけから自他殺の判断を行うことは不可能です。したがって、
    窒息死に至った経過・死者の体位・死斑の状況・失禁の位置・家族などの
    関係者等からの事情聴取などにより判断することになります。
      そして、検視上は、特に、顔面の皮下出血や表皮剥脱などの損傷を
    見落としてはなりません。すなわち、他殺の場合には、被害者の鼻・口部
    を圧迫している手などを取り除こうとする結果、自分の顔に傷を付けるこ
    とが予想されますし、犯人のほうでも、被害者の抵抗を弱めようとして顔
    面を殴打することなどが考えられるからです。
       

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2008年6月20日 (金)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔5〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに、撮影のいきさつ、使用資機材、構図の組立、発色の忠実度など、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0013          副題「一番咲き」

Q01104
 チョット小さめな花ですが、蕾がいっぱい着いています。俗世の様子を見に来たのでしょうか?

  § RVP  F

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2008年6月19日 (木)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔4〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに、撮影のいきさつ、使用資機材、構図の組立、発色の忠実度など、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0012          副題「黄色いラッパ」

Q01103
この写真は、近所の保育園児に人気があり、副題を付けてくれました。
どんな音楽を奏でてくれるのでしょう?

§ RVP 100

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2008年6月18日 (水)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔3〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに撮影のいきさつ、使用資機材、構図の組み立て、発色の忠実度など、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0005          副題「残った赤い実」

Q01102
道端で見つけた鈴なりの赤い実、翌日カメラを持って訪ねたら四個だけ残っていた。

 § RVP

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2008年6月17日 (火)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔2〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに、撮影のいきさつ、使用資機材、構図の組み立て、発色の忠実度など、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0003          副題「花粉の狩人」

Q01101
 § E100SW

※ようやく修理の終わったスキャナーのカラー調整を兼ねていますので、すでにUPした画像と同一場所で撮影した画像も含まれています。

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2008年6月16日 (月)

一期一会・・・花を訪ねて・思い出の一枚〔1〕

『作品の優劣ではなく、それぞれに、撮影の経緯、使用資機材、構図の組立、発色の忠実度など、心に残る思い出がある』

※ HCOP作品 №0001          副題「姉にあまえる」

Q01100
 § RVP

※ようやく修理の終わったスキャナーのカラー調整を兼ねていますので、すでにUPした画像と同一時に撮影した画像も含まれています。

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法医学リーズン《41》

ウ  損傷の状況
   水死体には多くの損傷があることは、先に説明しましたが、水死体に致命
 傷となる創傷がある場合には、他殺の疑いをもって検視する必要があります。
 ただ、船のスクリューによる損傷は、頭部・腹部以外の部位にもありますし、
 また、非常に大きなものがありますので、創傷については、それが生前に負っ
 たものではないか、刃物によるものではないかを検討しなければなりません。
   船のスクリューは刃物ほど鋭利でなく、しかも湾曲していますから、スクリュ
 ー創も、それに見合ったものになります。つまり、創口・創縁が湾曲をえがき、
 創底は両創角方向が次第に浅くなっており、架橋状の組織片が見受けられる
 ことがあります。
   また、スクリューが骨まで達して骨を傷つけたときには、その断面はギザギ
 ザの状態になっており、さらに、スクリューが骨を切断したときは、当該断面は
 不統一で、ちょうど骨折と同じ形状を呈します。
   なお、生前に負った創傷には、皮内及び皮下に出血(生活反応)が伴ってい
 ますので、この点もよく確認することが必要です。
エ  手・足等の緊縛等
   手足を緊縛し、あるいは、足や腰に石などをくくり付けている水死体を時々
 見受けることがあります。これらの大部分は覚悟の自殺ですが、中には、他の
 方法で殺害した後、死体を水中へ投棄した例もあります。
   手足を緊縛し、あるいは石などをオモシとして使用している水死体について、
 その自他殺の別を判断するには、本人自身にできる縛り方であるか、石などの
 オモシは本人が持ち上げることのできるものであるかなどを実験しながら具体
 的に検討することが大切です。
オ  手中の握持物件等
   死者が他人の着衣の破片やボタンなどを握っている場合や、爪の中に肉
 片が入っている場合などは、生前に何者かと争ったことを示すものですから、
 見落とさないようにしなければなりません。

※ 架橋状の組織=かきょうじょうのそしき=挫創、裂創の創底付近において、
            創壁間に橋をかけたように残存する筋肉のすじ、血管、
            神経などの組織をいう。
             

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2008年6月15日 (日)

法医学リーズン《40》

   次に、現場観察及び死体観察の着眼点について説明します。
ア 入水場所の確認
  水死体は、水中を浮遊して移動しますから、死者が入水した場所を確認する
 ことは非常に困難なことです。しかし、入水場所には自他殺を判断するための
 重要な資料が残されていますので、可能な限り確認するよう努めなければなり
 ません。
  ところで、自殺の場合、自殺者は、入水場所に所持品や履物等をきちんとそ
 ろえて置いていることが多く、中には遺書をおいていることもあります(ただ、他
 殺の場合でも、犯人が犯行後に履物等をきちんと整頓して自殺に偽装するこ
 とがありますから、このような状況があるからといって、自殺と断定するのは危
 険です)。これに対し、他殺の場合には、所持品及び履物等が散乱し、あるい
 は、付近に多数の足跡が残っていたり、現場の雑草が踏み荒らされる等、現
 場が乱れているのが通常です。
イ 着衣の乱れ
  水死体は、水中を浮遊する際、着衣を水中の岩石に引っ掛けたり、あるいは、
 水の流れ等によって着衣が脱げるなどして全裸になっていることがあります。
  したがって、着衣の乱れから自他殺を判断することは困難です。しかし、水の
 動きの少ない場所で発見された死体や入水後間がない死体の着衣が破損して
 いたり、ボタンが脱落していたなど着衣に異状があった場合には、他殺の疑い
 が強くなりますから、その原因を明らかにしておく必要があります。

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法医学リーズン《39》

(3) 溺死体の内部所見
   水中に存在した死体の外部所見からその死因が溺死であるか否かを判断
  するのは、極めて困難です。ところが、死体の内部には溺死特有の所見が
  多く発現するため、解剖によってその死因を明らかにすることは比較的容易
  であるといわれています。ここでは、内部所見の主なものについて簡単に触
  れておきます。
  ア 肺臓が膨満し、肺葉の辺縁が丸味を帯び、血液が水で薄くなります。
  イ 肺臓の表面に、境界が不明瞭な薄い溢血点・溢血斑が発現します。
  ウ 肺臓及び胃に、砂や泥などの水中異物が入っています。
  エ 肺臓・心臓・肝臓及び骨髄にプランクトンが入っています。
  オ 左心室の血液が、溺水液で薄くなります。
(4) 自他殺判断上の着眼点
   溺死体のほとんどは自殺か事故死ですが、中には、他殺の場合もあります。
  すなわち、泳ぐことのできない者を川岸や海岸へ誘い出して水海中へ突き落
  としたり、あるいは、船で海上へ連れ出してから海中へ突き落とすことも考え
  られますし、さらに、過去には、路上で殴り倒して失神させたうえ、海中へ投げ
  入れ、過失による溺死を装ったものもありました。
   このように、溺死には、自他殺の双方がありますが、いずれの場合も同じ死
  体所見を呈しますから、死体所見のみによって自他殺を判断することは困難
  です。
   ですから、
  ① 死亡者に自殺の原因・動機が存在したか
  ② 生前の行動に不審点はないか
  ③ 入水したと思われる場所に他人と争った形跡はないか
  ④ 致命傷となる外傷はないか
  ⑤ 目撃者はないか
  など、あらゆる角度からの検討を行ったうえで、総合的に判断するほかはあり
  ません。
   溺死の場合における自他殺の判断は、死体観察そのものよりも、現場観察
  及び聞込みなどの捜査が重点になるといえます。

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2008年6月 8日 (日)

アゲハ蝶の羽化

私は銀塩主義者ですが、この度、フイルムスキャナーが故障し修理中のため、デジタルカメラの実力をテストしてみようと思い立ち、直接パソコンへ画像転送の出来るコンデジを使用して無謀にもアゲハ蝶の産卵から羽化までをレポートしてみました。
もちろん、納得の行く出来ではありませんが、この位までは何とかなる、という貴重な経験をすることが出来ました。
何も考えず、撮りも撮ったり200枚、リバーサルじゃ大変な出費ですが、しかし、
“最近のデジタルは結構使えるな”というのが正直な感想です。
そこで、一部をダイジェストしてUPしてみましたので、ご笑覧下さい。


Dscn091396
5月のある晴れた日、庭の蜜柑の木に、アゲハ蝶が来て盛んに産卵をしていました。


Dscn094997
葉の裏には数個の卵が産み付けられていました。


Dscn093298
やがて数日後に卵は孵り、五ミリほどの幼虫となりました。


Dscn095999
幼虫は蜜柑の葉を食べながら成長し、三センチほどの大きさになりました。


Dscn0961100
一週間もすると、第一回の脱皮をしました。そう、青虫となったのです。


Dscn0983101
その食欲の旺盛なこと、見る見るうちに蜜柑の葉は食べ尽くされてゆきます。


Dscn0988104
やがて、蛹となり静かに眠っているようでした。


Dscn1016106
二週間が過ぎた日の朝、蛹の殻を破って出てきました。
背中が割れて出てくるものと思っていましたが、あにはからんや、腹部の方から出てきましたが、その早いこと、一瞬のうちの出来事でした。


Dscn1017107
自分の出た殻ににじり寄り、五分ほどで羽を伸ばし始めました。
蛹の腹側の前が破れているのが分かります。


Dscn1020108
やがて、しっかりと殻につかまり、大きく伸びを始め、それと同時に羽が次第に伸びていきます。


Dscn1028110
十分もするとすっかり羽も伸び肢体共にしっかりとしてきました。


Dscn1037111
両肢を大きく広げ、一頭の成蝶となり、大空のかなたへ飛んで行きました。
この間、約1時間半のドラマを楽しみました。


Dscn1024109
蝶がつかまっているのが、蛹の前側になります。


Dscn0984102
もうひとつ発見がありました。青虫の色のまま蛹になるのも居るんです。
物干竿の突端で糸をかけ蛹になりつつあります。


Dscn0987103
二日もすると青いままで立派な蛹になっていました。


Dscn0997105
羽化した蝶は同じアゲハでしたが、何が違うのでしょう。
雄、雌の違いでもあるのでしょうか?
大きな疑問が残ってしまいました。ご存知の方、教えて頂ければ有難いのですが・・・happy01

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法医学リーズン《38》

イ  溺死であることを示す外部所見
 (ア)   白色泡沫の洩出
     溺死体の多くは鼻・口から白色の泡沫が洩出しています。これは、
   肺臓の内部が溺水で刺激されることによって、その内壁から粘液が出て
   きて、肺臓内の空気や溺水とかくはんされることによって、生じるものです。
     そして、この泡沫は、気管を通って、鼻・口から外部へ洩出します。
     なお、白色泡沫は、溺死のほか、テンカンで死亡した場合や睡眠薬中
   毒・一酸化炭素中毒などにより肺水腫を起こして死亡した場合にも生じ、
   また、腐敗現象によっても生じることがあります。この泡沫は、溺死の場合
   は、通常、細かい粒が集合して綿のようにふんわりしているのに対して、
   中毒死や病死の場合には、大小不ぞろいである点に違いがあるといわれ
   ています。しかし、実務上、それを見分けることは困難ですから、白色泡沫
   の状態だけから溺死か否かを判断することは危険です。
     なお、長い間水中に浸っていた古い死体では、白色泡沫が消失してい
   る場合があります。また、新しい死体であっても、気管支の中にだけ白色泡
   沫があって鼻や口から出ていないことがありますが、この場合には、胸部を
   圧迫すると出てきますから、検視に当っては、人工呼吸を行う要領で胸部
   圧迫を試みる必要があります。
     また、白色泡沫は、乾燥すると淡黄色のかさぶたのようになって鼻や口
   の付近に付いてしまいますから、そうなる前に写真撮影しておくことが大切
   です。
 (イ)   水(海)中物の握持
     これは、死体現象そのものではありませんが、溺死の場合には、水辺の
   草や海藻、あるいは、水(海)中の異物をつかんでいることが多いものです。
   これは、「溺れる者はわらをもつかむ」というたとえもあるように、おぼれそう
   になった者は、助かりたい一心から、身辺にある漂流物等に必死につかまり
   ますし、また、覚悟の自殺の場合でも、苦しさのあまり手を握り締める際に
   漂流物をつかむことが多いという理由によります。
     したがって、水(海)中に存在するものを握持していた場合には、溺死とみ
   てまず間違いありません。

Dscn084736
  ※ 溺死体の白色泡沫の状況
     

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2008年6月 4日 (水)

法医学リーズン《37》

(2)   溺死体の外部所見
    水死体の外部所見には、水中に存在したことによって生ずる所見と、
   溺死であることを示す所見とがありますので、その両者について正しく理
   解しておかなければなりません。
  ア  死体が水中に存在していたことによって生ずる外部所見
   (ア)     死体の冷却
       死体の冷却については、法医学リーズン《5》で説明しましたが、
     水中においては、その冷却速度が速くなります。そして、死体を水中か
     ら引き上げると、体表の水分が蒸発し、その蒸発に伴って熱(蒸発熱)
     が奪われることから、死体は急激に冷却していきます。
   (イ)     死斑
       水死体には、通常、死斑は見られません。これは、水の流れによっ
     て死体が移動し、その体位が常に変化しているためと考えられます。
     したがって、流れの全くない水中に存在していた死体については、死
     斑が発現しています。
       なお、水死体の死斑は、赤味が強く発現しますが、その色について
     は、淡紅色、淡赤色、鮮紅色などと様々な表現がされています。このよ
     うな色は、水死体の表皮血管の血液が水中において酸化して酸化ヘ
     モグロビンとなることにより発現するものです。
   (ウ)     皮膚の鳥肌化
       水中に存在している死体は、冷水の刺激によって立毛筋が収縮し
     たまま死後硬直が起こるために、皮膚の毛が立ち、鳥の肌のようになり
     ます。この現象は、特に、陰嚢および乳房(乳頭部付近)に顕著に発現
     します。
       なお、皮膚の鳥肌化は、通常、死後3~4時間くらい経過した後に
     起こるといわれています。最も、この現象は、溺死体でなくても発現しま
     すから、この現象によって死後経過時間を推定するのは危険です。
   (エ)     漂母皮形成
       水中に存在する死体の手及び足の皮膚は、水の浸漬作用によって
     次第に白くふやけて、白いしゅう襞(ひだ)をつくりますが、法医学上、こ
     の現象を漂母皮形成といっています。死体が長時間水に浸かっていま
     すと、漂母皮は、手袋や足袋のように脱げていきます。
   (オ)     損傷
       水中に存在した死体は、色々な損傷を伴っているのが通常です。
       つまり、水中へ飛び込みあるいは投げ込まれた際に川(海)底の岩
     石等に当たるとか、水中を浮遊する間に岩石などに衝突するなどして
     損傷したり、魚類やカニ等の水中の小動物により傷付けられることも
     あります。特に、船のスクリューに巻き込まれて負った創(いわゆるスク
     リュー創)は、刃物で切られたようになっており、しかも、表皮だけが切れ
     た小さい創から内臓が飛び出すほどの大きな創まで大小様々ですから
     自他殺の判断を行う上において極めて困難な問題を提起します。

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2008年6月 1日 (日)

法医学リーズン《36》

5   溺 死
  一般的に溺死といえば、海や川などでおぼれ死ぬことを連想しますが、決し
 てそれだけでなく、水その他の液体が気道内に入り、その液体によって気道
 が閉塞されて窒息死することすべてをいいます。
  例えば、泥酔者がわずかな水たまりに顔を突っ込んで死亡したり、精神錯乱
 者が洗面器内に顔を突っ込んで死亡したり、あるいは、工場において、重油槽
 に落ち込んで事故死したりすることがありますが、これなども溺死です。
  また、特異な例としては、子供の水泳の練習をプールサイドで見ていた母親
 が、プールから飛びはねてきた水を気管に吸い込み溺死した例もあります。
 しかし、溺死の代表的なものは、やはり、全身が水中にあって窒息死すること、
 すなわち、水死体ですから、これからの説明も水死体を中心とします。
 (1)   溺死の経過
    溺死は次のような段階を経て死に至るとされています。
  ア  前駆期
     冷たい水に触れることにより反射的に呼気運動を行いますが、水がわ
    ずかでも気道内に入ると、本能的に呼吸を停止します。そして、その時間
    は、約30秒から1分ぐらいと言われています。
  イ  呼吸困難期
     前駆期の呼吸停止が続くと、血中の一酸化炭素が多くなり、これが呼吸
    中枢を刺激して呼気性の呼吸促迫を起こします。
     ついで、けいれんを伴う呼気性の呼吸促迫を起こし、呼吸困難症状を呈
    します。この時間は約1分から2分間くらいです。
  ウ  失神期
     次第に意識がなくなって身体にけいれんが起こり、瞳孔が散大して、反
    射機能を消失します。
  エ  呼吸休止期
     けいれんが止まり、呼吸運動も一時的に休止します。
  オ  終末呼吸期
     しばらく間隔をおいて、深い吸気性の運動が起こりますが、その運動は
    次第に弱くなり、ついには死亡してしまいます。
    以上のような経過は、一般的な窒息死の経過とほぼ同じであり、その死因
   が窒息死によるものであることを示しています。
    ところが、同じように水に入ったり、水を浴びたりして死亡する者の中には、
   その死因が窒息でないものもあります。それは、水浴死と呼ばれているもの
   です。すなわち、冷たい水の中に急に身体を入れると、体表の血管が収縮
   して血圧が急激に上昇するために、ショック又は急性心不全を起こし死亡す
   るものです。これは、いわゆる急死であり窒息死とは異なりますので、ここで
   は説明を省略します。

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