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2006年10月28日 (土)

Nikkor・・・消え行く銘玉たち

 写真に何らかの形で携わっている者は、ニッコール・レンズといえば知らないものは無いと云われ、日本を代表するレンズのひとつが、カメラのデジタル化の波をまともに被り消えつつある。写真を志す者にとってこのレンズを持つことは夢であり、それを実現するために三度の飯を二食に切り詰め、ひもじい思いをしながらも購入資金を貯めて手に入れたという切ないような苦い懐かしい思い出をお持ちの方も多かろう。
 今でこそ、割合と入手し易い価格となって来ているが、我々が生活に苦労していた当時、このレンズはどれをとっても突出して高価であった。今のようにレンズ設計がコンピュータで行えるわけではなく、人の頭脳とソロバン、いや、計算機で行っていた時代である。
 レンズも芸術品に近い存在であり、名設計者の頭の中で組み立てられていた理想のレンズを現実の物とするために大きな努力と労力がはらわれたのである。したがって、その能力の無い会社のレンズは機能的に使い物にならない物が多かった。しかし今はコンピュータによる設計のおかげで何処の光学関係メーカー製品もある一定のレベルには達しており、玩具を除けば使い物にならないようなひどい製品は見当たらなくなった。
 ただ、当時のレンズには人の血の通った良さがあった。要するに温かみがあったのである。それを母体としたニッコール・レンズが消えようとしている。会社も利潤が上がらなくては経営もままならないところから、泣くなくの決断ではあったと思うが、なんとも言いようのない寂しさに襲われるのは私だけであろうか。
 このニッコール・レンズは今回のデジタルカメラの発表により、フイルムカメラ用のレンズについて調査したところ、オートフォーカスレンズの30%弱が、また、マニュアルフォーカスレンズの70%強が生産を止め、在庫払いとなり、新品は市場から消え去ってしまったのである。
 特に、ニコンが得意としていた望遠系のレンズがほとんど姿を消し、宝のように大事に扱っていた銘レンズが次々と姿を消してしまった。まことに残念としか言いようがないが、会社の方針とはいえ、まだまだニコンカメラの信奉者、愛用者は現役でマニュアルカメラを使っているのである。と同じようにレンズも使いたいのは人情であろう。
 これからのニコンマニアは可哀想としか他に云う言葉が見つからない。現在使用中のレンズを後生大事にシコシコと使って行くしか仕方ないか・・・・何とかなりませんかニコンさん!!!

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コメント

おはようございます。消えゆく名品・・・・悲しいことですネ。
私の母はニコンのヘビーユーザーでした。撮影旅行にはいつも首から2台持って、ジェラルミンのケースを抱えて出かけていったものです。見ている私は「こんなにお金かけて・・・」と結構冷ややかでした。
不思議な縁でパソコン教師からデジタル一眼の世界に踏み込んだ私は、いまやカメラオタクになりつつあります。(笑)
デジカメが無ければ、決して入ることが無かった世界です。ですからデジタルが要らない、とは思いません。
ただ、フィルムの世界も残しておいて貰いたいと思います。というのもデジタル一眼からカメラの世界に来る人は、結構多いからなのです。フィルムからデジタルに変えるのは相当な覚悟が必要です。でもその反対はそんなに問題ではないと思うからなのです。
ただニコンはこの方針を変える気はないようです。私の師匠は元ニコン社員なのですが、そうおっしゃっていました。

投稿: きょんち | 2006年10月29日 (日) 06時38分

おはようございます、きょんちさん。
そうなんですか。貴女のお母様も大のニコン党ですか・・・嬉しいですね。確かに今のデジタルカメラは至れり尽くせりでこんなに便利なものはありません。私も決してデジタル排除派ではありません。共に長所もあり短所もあります。デジタルの特徴を認めざるを得ない進歩発展もあり、欲しい欲しいと思っておりますが、先立つものが無くて苦戦を強いられている現状です(泣笑)。
ニコンは、絶対にあり得ないと言いながら近い過去にS3・SPを作ったと言う前科(?)があり、会社の云う事はあまり信用できません。おかげで私はS3のミレニアム等の新品を、白・黒各一台ずつ2台も買ってしまいました。その後すぐに、SPを復活販売するなど情報に無い事をやってのけたのです。たまたま、SPはオリジナルを持ってましたので買いませんでしたけど!
それから推察すると、“F”あたりの復活も有り得るかも知れません。これからが楽しみです。

投稿: イソップ | 2006年10月29日 (日) 11時00分

イソップさん、こんばんは。
もったいない。本当にもったいない話です。。。
せっかくの魅力あるレンズと作った方たちのこれまでを思うと、もったいない以外に思いつきません。最近銀塩の中古市場も賑わってきたから、逆に活性化されてるのかと思っていました。1台でも1本でも多くのカメラとレンズが、修理されて市場に戻ってくると良いんですけど・・・

投稿: なゆえな | 2006年10月29日 (日) 23時25分

なゆえなさんこんばんは
最近は中古のフイルムカメラを業者が笛太鼓で探しているそうです。もっとも現行品のカメラが数えるほどしかないのにフイルムカメラを求める人がうなぎ登りに増えているためです。レンズも御多分にもれず会社は作らず需要は増えるでアップアップしているそうです。利害関係を計算してデジタルに流れてゆく会社が多く製造をやめたレンズの中には二度と作れない名品がたくさんあるんです。もったいなくも残念なことです。
もっと早く買っておけば良かった。。。!

投稿: イソップ | 2006年10月29日 (日) 23時44分

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